小学1年生のお悩み〜対人関係〜

日々の出来事

 小学校に入学してもうすぐ半年が経とうとしています。皆さんのお子さんはもう小学校に馴染みましたか?うちの子は、大分慣れてきたけれども全く悩みがないというわけではないと言った感じです。

 1学期は、持ち物の準備や自分の身の回りのことを自分でする事が増えたため、そちらに気を取られていましたが、2学期に入ると、そうした事は随分しっかりとできるようになってきて、忘れ物等もなくなってきました。自分の身の回りのことができるようになると、今度は級友との関係について考えることが増えてきたようで、2学期に入って友達との関係性に関する悩みをぽつぽつ聞くようになりました。

我が子の場合

 子の通う小学校は、幼稚園から大学まである、いわゆる大学の附属小学校です。幼稚園からそのまま小学校に進級する「内部生」の方と、外部から受験して入学してくる「外部生」の方といて、子はここで言う「外部生」に属します。

 内部生の方は既に内部生同士でお友達関係ができあがっています。また、上に兄姉がいるお子さんも多く、子は入学当初はそれがとても羨ましかったようです。少しアウェーな感覚だったのかもしれません。

 子はマイペースなので、一人で本を読んだり、ロボットごっこをしたりして遊んでいたようですが、ある日私に「話が噛み合う子がいなくて辛い」という趣旨のことを言ってきました。そこまで深刻な感じではなかったのですが、子どもからの「辛い」という言葉は胸にずっしりとくるものがあり、こちらも辛い気分になりました。

 実は、この「辛い」発言が子から発される前に、新学期始まって「一人遊びを楽しんでいる」と言う我が子のことが少し心配になり、先生に「うちの子みんなと仲良くできていますか?」と学校での様子を連絡帳に書いて尋ねています。その時、先生からは「ちゃんとみんなと話もしていますし、他の子と一緒に鬼ごっこしたりしていますよ。」と返答があったのでホッとしていました。

 しかしながら、その1週間後くらいには「話が噛み合う子がいなくてつらい。おともだちが欲しい」と子から言われて、非常に悩みました。具体的にどういった場面でそう思うのか尋ねても、上手く言葉で表現できないのか、無言になるばかりで説明はありませんでした。なにか意地悪をされたり、嫌なことを言われるのか尋ねても、それは違うと言われました。

う〜ん…。一体どんなともだちが欲しいんだろうか…?憶測ですが、互いに共感し合い、笑い合えるおともだちがいないのかもしれません。

他のご家庭ではどうだろうか?

 こういう話ってデリケートだし、もしかしたら自分達が気にしすぎなだけかもしれませんから、同じ学校の保護者さんに相談することができず、まずは色々ネットで調べました。すると、割と私たちと同じ悩みを持つ親御さんは多いことに気がつきました

Yahoo!知恵袋2011年8月30日投稿「1年生特定の友達ってみなさんいますか?」

教えて!goo「特定の友達が作れない小学1年生の娘」2013年5月13日投稿

ママスタ「新一年生。友達ができない子」2021年5月6日投稿

……と、割と1年生でうまく友達ができないという悩みは皆さん持っておられるようですね。私たちだけじゃないんだ、とまずはホッとしました。どの投稿も先輩保護者さんが良いアドバイスをして下さっており、「個人差はあるけれど、年齢を重ねるにつれていつか一緒にいられるような友達ができるんだろうな。」と思うようになりました。

小学1年生の発達段階の特徴

 以上より、「小学1年生で特定の友達がいないのは、それ程逸脱した状態ではない」のだなと考えました。そこで、小学1年生の発達段階の特徴を知れば、より小学校1年生の交友関係について理解が深まるのではないかと思い、こちらも調べてみました。一番わかりやすく、まとまっていたのは兵庫県教育委員会丹波教育事務所 教育支援チームによる「TNBだより」の令和3年1月号でした。新井紀子さんの「AIに負けない子どもを育てる」 という本を参考に書かれたようです。以下は「TNBだより」の小学校1・2年生の発達段階の特徴について書かれている部分の抜粋です。

【小学校1・2年生】
1 自己中心的な傾向
・自分を中心にして母親(父親、先生)との1対1の遊びを好む。 
・一人遊びの傾向が強い。友達同士の結びつきは弱い。 
・じっと集中して行動することが弱く、すぐ飽きて、次々と場所や遊びや話題を変えていく落ち
 着きのなさもある。
2 学級集団としてのまとまりが弱い
・他人の立場に立って客観的に思考することが弱い。
・自分の行動についての反省的思考があまりない。
3 教師や母親の判断に依存する傾向がある
・自分で自主的に判断して行動することは弱い。いちいち先生(母親)に聞きに来ることが多く、 自分で判断して行動することができない。先生の言葉に強く依存する傾向がある。
4 告げ口が多い
・告げ口が得意。規則を守らない子がいるとすぐ言いに来る。告げ口に来た子も守っていなかっ たということはよくある。自分のやった悪さの認識ができていない。
5 低学年の話し言葉の実態
・授業中に、うるさいほど「ハイハイ」と言って、活発に手を挙げる。指名されると、「忘れた」 という子もいる。「ハイハイ」と言うことに意識がいって、答えが消し飛んでしまった。
・先生と自分との1対1で話をしているつもりになっている。 
・自分の考えを分かりやすく相手に伝える表現力は不十分だが、話す意欲は驚くほどある。

 これを読んで、小学校1・2年生で一人遊びをすることは、いたって普通だなと思えるようになりました。もちろん、もう仲良しグループを作っているお子さんもいらっしゃると思いますが、子どもがグループに入らずに一人遊びしていたとしても、なんらおかしな事ではないんだなと。

抜粋の「自己中心的な傾向」と「自分の考えを分かりやすく相手に伝える表現力は不十分だが、話す意欲は驚くほどある。」という部分から、子の場合も、お互いが言いたいことを一方的に話すために、話が噛み合わないのだろうなという考えに至り、腑に落ちました。

結論:小1の間で友達ができなくても気にしなくて良い。

 以上、「小1の子にお友達ができない。」という悩みは珍しいものではなく、発達段階の特徴から考えてみても、友達ができない、友達と共感し合えない、友達と話が噛み合わない、というのは小学1年生の段階だと普通であり、決して問題と捉える必要はないと考えました。

 もちろん、仲良しの友達ができるのに越したことはないですが、結びつきはそこまで強くないと拝察しています。クラスが変われば仲良しグループも変わるのではないでしょうか。自分の場合を振り返っても、小学1年生の時の友達と大人になっても変わらず友達という人のほうが珍しいように思います。

 なので、もし小学1年生のお子さんに友達ができなかったとしても、お子さんを不憫に思ったり、「私が悪いのかしら」と親御さん自身が自責の念にかられる必要は一切ないです。

しかし子は「ともだちが欲しい」と言う。〜アドバイスについて〜

 親はそれで納得したのですが、子は納得していないようで、それでもやはり「ともだちが欲しい」と言います。…まあ、そうですよね。そしたら、やはり自分から友達を作る努力をしないといけないだろうという事で、友達関係に関する本を買い与えました。旺文社の「学校では教えてくれない大切なこと」シリーズに友だち関係を扱った書籍があり、それを渡したところ一気読みしていました。以下タイトルを紹介いたします。

  • 学校では教えてくれない大切なこと 11 友だち関係 考え方のちがい 旺文社(以下同)
  • 学校では教えてくれない大切なこと 6 友だち関係 気持ちの伝え方
  • 学校では教えてくれない大切なこと 2 友だち関係 自分と仲良く

「ソクラテスのたまご」というHPの高村ミチカさんのコラムが大変参考になりましたので、こちらに共有させていただきます↓

 あとは、これらのアドバイスを元に自分でなんとかしてもらうしかないですね。子よ、がんばって。

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